地域活動報告

歴史

地域のご紹介:神奈川県鎌倉市

観光マスタープラン整備事業に参画する神奈川県鎌倉市。観光地として、すでに有名な鎌倉ですが首都圏近郊にある観光地だからこその課題もあります。ここでは、これまでの取り組みを中心に鎌倉の現状、課題についてご紹介します。

神奈川県鎌倉市:現状と概要

現在の年間宿泊者数320,527人の「古都・鎌倉」。日本を代表する観光都市の側面を持つ鎌倉市は、観光を通じたまちづくり、人づくりによって、市民や観光客が豊かな生活・観光を享受できるようになることを目的として、「住んでよかった、訪れてよかった」と思えるまちづくりを基本理念とする鎌倉市観光基本計画を1996年に策定しました。その 10 年後の2006度には、基本理念「住んでよかった、訪れてよかった」を継承した第2期鎌倉市観光基本計画を策定。受動的観光から能動的観光へ、十人十色から一人十色の観光へなど、大きく様変わりしている観光客の価値観やニーズ、旅行スタイルに対応すべく、観光の「質」の向上を目指して新たな方針に基づく観光施策の推進に取り組んできました。

そして現在、鎌倉市の観光を取り巻く環境は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会やラグビーワールドカップ 2019など大きな国際イベントが本市近隣を会場として控えている上に、3,000万人を目前とした勢いを誇るインバウンド(訪日外国人旅行)の急速な拡大を前にして、これまで以上に大きな変動期を迎えています。

神奈川県鎌倉市:これまでの取り組み

人口減少・少子高齢社会の到来による市内人口や国内観光市場の規模縮小を考慮し、鎌倉市においても市内の経済規模や雇用の維持に向けて、これまで以上に観光施策に力を入れて取り組まなければいけません。観光消費や交流人口の拡大を通じた地域の活性化を図っていく必要があるのです。 一方で、大勢の観光客を受け入れることに伴い、観光ごみや交通渋滞といった市民生活への影響も依然として生じています。それらの抜本的な解消に向けて引き続き注力していく必要もあります。このような状況を踏まえ、従来の基本理念「住んでよかった、訪れてよかった」を継承しつつも、インバウンドへの対応や地域の活性化の側面から目標や施策を更に充実させることにより、観光のあらゆる主体による連携の下で、中核となる歴史的・文化的遺産のほか、住環境、自然環境、地域の賑わいといった多様な魅力や価値を備えた「成熟した観光都市」の実現を目指しています。

ここでは、鎌倉市観光協会がこれまでに取り行った年間の取り組みをご紹介します。

観光行事開催事業

第59回鎌倉まつり

第59回目を迎えた春恒例の鎌倉まつり。2017年4月9日(日)から16日(日)まで開催されました。
各行事の内容は次のとおりです。

  1. 行列巡行:下馬交差点~鶴岡八幡宮舞殿
  2. 地域に根差した「お囃子」と「お神輿」を中心とした行列巡行。当日は、雨天のため、予定より少ない参加団体で実施しました。
    観覧者数:約1万5千人

  3. 鎌倉市国際観光親善大使委嘱式:鶴岡八幡宮舞殿
  4. 2017ミス鎌倉お披露場所:鶴岡八幡宮舞殿
  5. 静の舞(9日15:00~ 花柳流 花柳花紀人) 場所:鶴岡八幡宮舞殿
  6. 鎌倉時代、源頼朝の命により京都一の白拍子静御前が舞ったと伝わる舞。
    鶴岡八幡宮舞殿で古式ゆかしく再現いたしました。
    観覧者数:2万人

  7. 伊豆の国市子ども創作能「伊豆の頼朝」(15日14:00~) 場所:鎌倉宮
  8. 流鏑馬~東日本大震災継続復興義援金事業~ (16日13:00~) 場所:鶴岡八幡宮馬場
  9. 観覧者数:3万人

  10. 野 点 席
鎌倉花火大会

第69回鎌倉花火大会は、市民が主導となった組織「鎌倉を愛する者がつくる花火大会実行委員会」により開催されました。
観客数:15万人

地域観光事業の助成
  1. 第58回義経まつりへの助成
  2. 開催日時:2017年4月15日(土)
    会場:腰越満福寺
    内容:義経公慰霊法要、パレード等

  3. 第14回大船まつりへの助成
  4. 開催日時:2017年5月21日(日)
    会場:大船駅東口周辺
    内容:パレード、模擬店等

  5. 玉縄史跡まつりへの助成
  6. 開催日時:2017年8月19日(土)
    会場:柏尾川・戸部橋付近一帯
    内容:灯篭流し等

文化芸術事業の開催、振興事業

鎌倉薪能

開催日程:
第1日目 2017年10月6日(金) 雨天の為中止
第2日目 2017年10月7日(土) 午後5時開演 鎌倉宮
演目:
金春流 素謡

  • 被災地復興に寄せて~鎮魂の舞~
  • 仕舞
  • 養老
  • 井筒

和泉流 狂言

  • 樋の酒

金春流 能

「鎌倉」プロモーションフォトコンテスト

応募作品数は1,049点。
オフィシャルサイト

観光情報収集・提供事業及び観光宣伝誘致事業

鎌倉市観光案内所の運営

国内外の旅行者に向けて観光施設、交通、宿泊施設、開花状況等の観光情報を提供し、広域案内サービスを実施。
急激に増加しつつある外国人観光客により充実した対応ができるよう、複数言語(英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語等)に対応できるスタッフを配置し、サービスの向上を図りました。

外国人観光客向け鎌倉ガイド事業
  1. 鎌倉ウエルカムガイド
  2. 鎌倉を訪れる外国人観光客に心のこもった「おもてなし」。鎌倉に残る多くの歴史的遺産や鎌倉の魅力を伝えるため、外国人観光客向けボランティアガイド事業を行いました。
    対応言語は英語・仏語・中国語・ポルトガル語・ドイツ語・タイ語・スペイン語・イタリア語の8か国。

  3. エグゼクティブ通訳
  4. 鎌倉を訪れるエグゼクティブ(富裕層)観光客の要望にしっかり応えられるよう、鎌倉の歴史や文化などに精通した者による通訳ガイドの募集ならびに研修を行い、受入体制の整備に着手しました。

観光調査研究事業
  1. DMO視察
  2. 国内屈指のDMO組織として注目される「㈱くまもとDMC」および、組成中の(仮)南小国町DMOの取り組みについてヒアリングし、DMO設立における課題解決、人脈形成などについて意見交換を行いました。
    視察先:㈱くまもとDMC、肥後銀行、南小国町役場、黒川温泉、熊本市役所、熊本城ほか

    また鳥羽市エコツーリズム推進協議会へも、参加団体である市役所、観光協会関係者らと面談し、自然環境の保全と観光振興の共存について視察しました。伊勢神宮を中心とした観光地で、鎌倉市と類似性がある伊勢市を視察し、観光地経営を学びました。
    視察先:鳥羽市「海島遊民クラブ」、伊勢市役所、おかげ横丁、伊勢神宮ほか

  3. 近隣観光施設 視察
  4. 藤沢市ふじさわ宿交流館、横須賀市観光案内所へ視察を行いました。

  5. 官民連携研修
  6. 千葉県柏市の国土交通大学校柏研修センターで実施された官民連携による観光政策研修に職員1名が参加しました。

  7. 鎌倉のPR及び研修視察
  8. 藤沢市観光協会が参加する2017台北国際旅展へ、鎌倉のPRと今後増加するインバウンド対応の研修の一環として参加しました。

観光ホームページ運営

ソーシャル・ネットワーク・システム(フォロワー数:Facebook8,206名・twitter4,354名)を使い、最新の観光情報(花の開花状況や後援行事、ミス鎌倉が参加した行事の紹介等)の提供に努めました。また、引き続き特集ページと題して協会行事の魅力を伝える記事を掲載しました。

観光宣伝及び観光客の誘致事業
  1. 「日本遺産サミットin京都」
  2. 日本遺産認定の地域が一堂に会する「日本遺産サミットin京都」に職員3名が参加。鎌倉PRエリアでのプロモーション、マッチング(商談会)を行いました。

  3. 神奈川県観光魅力創造協議会 商談会
  4. 観光協会のキャンペーン「ツーリズムEXPO」に参加。神奈川県ブースにおいてパンフレットやノベルティの配布などの観光PRを関係団体とともに行いました。

  5. 神奈川県観光魅力創造協議会 出前セミナー
  6. 留学生による観光資源の磨き上げを目的に、モデルコースの周回、ワークショップを開き、各所の感想、改善点等を聞きました。

  7. ラグビーワールドカップ 招集事業
  8. 神奈川県国際観光課が実施した事業で、ラグビーワールドカップにおける県内観光地、宿泊地のPRと誘客を目的に、海外メディア、旅行者を対象に、鎌倉のプロモーションを行いました。

  9. 鎌倉ビーチフェスタ2017
  10. 鎌倉の海浜に市民、観光客が集い、海浜で遊ぶことの楽しさを再確認するビーチフェスタ2017実行委員会に参加しました。

学生対応・視察

全国の学校関係、各地からの視察を受入れ、当協会の事業内容や鎌倉観光についての情報などを説明しました。

着地型観光事業
  1. 鎌倉観光の質の向上を目的とした「観光協会主催プレミアムツア-」
  2. コース:「正宗工芸 日本刀紹介とお買物体験」
    開催日時:2017年10月15日(日)
    参加者:24名

  3. 観光ハイヤー(1台)
  4. ◆モデルコースA 料金 / 11,960円
    鎌倉駅 > 鶴岡八幡宮 > 建長寺 > 鎌倉宮 > 長谷寺 > 高徳院(大仏)
    所要時間約2時間
    ◆モデルコースB 料金 / 17,940円
    鎌倉駅 > 鶴岡八幡宮 > 建長寺 > 鎌倉宮 > 長谷寺 > 高徳院(大仏) > 江の島海岸

  5. 鎌倉駅周辺散策と鎌倉彫彫刻体験コース
  6.  鎌倉彫彫刻体験(2時間)2,650円(大人)塗り代別途

  7. 鎌倉武士体験コース
  8. 鎌倉武士の装束で散策や弓の稽古等 料金 / 5,200円 
    鎌倉時代の武士や白拍子(静御前)尼将軍(北条政子)の衣装で鎌倉体験 料金 / 6,200円

  9. 出張レンタル
  10. 基本料金 / 1名3000円(レンタル、着付け、ヘアセット込み)

  11. 鎌倉・フライボード
  12. 初心者でも空を飛べる!鎌倉でフライボード体験
    料金 / 6,000円(税込)〜

  13. 鎌倉・陶芸体験
  14. 気分は憧れの陶芸作家。電動ロクロにチャレンジ!
    料金 / 4,860円(税込)〜

神奈川県鎌倉市:課題

ここでは、観光都市でもある鎌倉の特徴、強みをご紹介した上で、その中にある課題についてご紹介します。

特徴・強み

鎌倉市は2013年より5年連続して延べ 2,000 万人を超える多数の観光客が訪れている地域です。20代から60代以上までの幅広い世代が、神社仏閣・史跡のほかハイキングと自然、買い物や食事といった多様な目的を持って訪れていることも特徴のひとつです。 さらに、観光客の8割以上がリピーター(2回目以上の複数回来訪者)であり、4回以上の根強いファンも4割以上います。 そして何より鎌倉市は、日本の歴史・文化上の大きな局面となった武家政権の発祥地として、国内はもとより国際的にも知られる日本屈指の観光都市と言えます。

課題

前述の鎌倉市の特徴・強みも踏まえ、現在の課題を洗い出してみました。

人口・市域の面積に対して多くの観光客が訪れていること

市の面積(㎢)当たりの入込観光客数は 55 万人以上。圧倒的に高い数値となっています。
国内の主要な観光都市と比較して、狭い区域に多くの観光客が訪れていることが特徴です。
また人口当たりの入込観光客数も比較的高くなっていので、
市内で観光客による混雑が起こりやすいという側面があります。

首都圏近接型観光地のため、宿泊者が少ない

時間的に17時または18時までにはほとんどの人が鎌倉から出てしまうという傾向があります。これは、鎌倉市が首都圏に近接した好立地に位置しており日帰り観光がしやすいためです。それにより市内での宿泊者が少ないという特徴とも関連しています。

訪れる観光客が、季節的・時間的・地域的に見て偏りがあること

観光客は、

  • 初詣で賑わう1月
  • あじさい観賞に適した6月
  • ゴールデンウィークのある5月

に偏りがみられます。

インバウンド観光データの整備

国別のインバウンド観光客数、消費額等のデータ等の入手が必要になってきます。

インバウンド受入環境整備

東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、今後も増加が予想される外国人観光客の受入環境の整備が、
これまで以上に重要な課題となります。
オリンピック・パラリンピックを見据えて、県域での連携が必要となる取組については
神奈川県や県内主要観光都市との連携を密にすることが重要と考えられます。

  • Wi-Fi接続環境の充実
  • SNS等による情報発信
  • 外貨両替サービスの提供
  • 電子マネーによる決済システムの導入

など、官民が一体となって行うべき取組も、2020 年に向けて加速していかなければなりません。
今後、地域が一体となった観光振興の推進が求められている状態です。

神奈川県鎌倉市は観光マスタープラン整備事業に参画します

観光マスタープラン整備事業を通して、課題解決に臨む神奈川県鎌倉市。有名観光地の持っている課題解決モデルとして一翼を担います。

PAGE TOP